肉離れという言葉は、誰でも聞いたことはあると思います。
野球やサッカー、陸上競技などの選手が肉離れで試合を欠場したなどというニュースを聞くと、よくはわからなくてもとにかく大変な負傷なのだということは想像がつきますね。
肉離れとは筋肉の部分断裂または完全断裂で、外部からの要因ではなく自分の筋肉の強烈な収縮によって引き起こされる症状です。
この筋収縮はひとが運動エネルギーを発生するために必要な仕組みで、より大きな運動エネルギーを必要とする場合にはより強力な筋収縮を必要とします。
日常生活で肉離れを起こすほどの筋収縮は必要としませんが、スポーツなどの動作ではより大きな筋収縮が必要な場合が多く、肉離れが引き起こされる確率がグンと跳ね上がります。
肉離れはプロのスポーツ選手だけに限らず、趣味で野球やテニスを楽しんでいても起こるものですので、スポーツをする際には十分気を付ける必要があります。
肉離れになってしまったらどうすれば良いかというと、発症直後はアイシングや圧迫固定などの応急処置がとても大切です。
そして一刻も早く専門の医療機関で適切な処置が必要です。
しかしながら肉離れそのものの治療は、絶対安静で自然治癒を待つしかありません。
実は肉離れは、どう処置しても一定の治癒期間は必ず要する我慢のケガです。
スポーツ選手などが早く復帰するために焦ってトレーニングなどを始めてしまうと、悪化や再断裂により当初よりも余計に治療期間がかかってしまうということがよくあります。
早期完治を目指すためには、適切な保存療法と必要な栄養成分の摂取などで根気よく治していくしかありません。
焦りは禁物です。
経過や重症度にもよりますが、順調に回復していれば1週間ほどでリハビリが開始されます。
一度肉離れになった筋肉は弱く硬くなり、再発しやすい状態になってしまいますので、リハビリで元の強さに戻す努力をしなければいけません。
きちんと完治させないと日常生活にも支障が出る場合もありますので、最後まで気を抜かないようにしましょう。
肉離れの原因とは?
肉離れは、急激な強い筋収縮が起こることで引き起こされる筋肉の断裂です。
外部からの外傷ではなく筋肉内部で起こることですので、スポーツなど激しい筋収縮を要する動きをする際には、事前に十分な準備をしておく必要があります。
私たちが運動エネルギーを作り出す時には、筋肉を強く収縮させる動きを必要とします。
日常生活などの動作ではさほど大きな運動エネルギーは必要としませんが、スポーツなどの激しい動作の場合には普段よりも強力な筋収縮を必要とします。
この筋収縮が急激で、しかも強力だった場合に筋肉が断裂して肉離れになってしまうことがあります。
肉離れが引き起こされる原因には、いくつかの要素が考えられます。
まず、準備運動不足です。
筋肉に大きな負荷をかける前には、十分ほぐして温めておく必要があります。
まだ十分に動ける状態になっていないうちに急激な運動を強要すると、肉離れを起こす原因になります。
ウォーミングアップは十二分に行いましょう。
次に、筋力がなかったり疲労が蓄積していたりすることも原因になります。
自分の筋肉の力を過信して、走れない距離を走ったり重すぎるベンチプレスに挑戦したりすると肉離れになってしまう危険性があります。
また、通常なら許容範囲内であっても疲労が溜まっているとレッドラインを超えてしまうことがあります。
トレーニングのし過ぎもレッドラインを超える要因になりますので、自分の体調もよく把握しておく必要があります。
そして季節や天候など運動環境も原因になります。
特に寒い時期は筋肉が収縮しており血行も悪くなっている場合が多いので、準備運動をしても少し動かないだけですぐに筋肉が冷えてしまいます。
常に動いているなど筋肉の状態を一定に保っておく必要がありますね。
プロのスポーツ選手はいたしかたないですが、趣味であれば悪天候時には運動は控えたほうが無難でしょう。
肉離れを起こす筋肉は、ふくらはぎが一番多いのですが実は背中も多いです。
その他どの部位でも起こり得ますので、突然の動きや無理な運動は避けましょう。
日常に支障が出るほどの障害も有り得ますので、肉離れは起こさないように注意するのが一番です。