アキレス腱炎とは?
足の動作を司っているアキレス腱は、全てのスポーツに大きく関わっている筋肉であるといえます。そのため、アキレス腱に起こるスポーツ障害はスポーツへの影響が大きいのです。アキレス腱が炎症を起こすアキレス腱炎はどのような原因で起こり、どのような症状を起こすのかを紹介します。
アキレス腱炎の原因
スポーツの性質上、酷使されることの多いアキレス腱は常に小さな断裂と再生を繰り返していると言えます。この小さな断裂こそがアキレス腱炎の原因と言えます。アキレス腱の小さな断裂は、運動による酷使の繰り返しと疲労の蓄積によって発生します。この断裂が再生する過程でアキレス腱の組織が炎症を起こして、アキレス腱炎を引き起こしているのです。
アキレス腱炎の症状
アキレス腱炎は、アキレス腱断裂に比べて軽い怪我であるといえます。しかし、症状として発生する痛みは、アキレス腱断裂よりも頻繁に起こるのです。アキレス腱炎の主な症状でもある痛みは、歩行やジャンプなどの足が関わる動作を行うごとに発生します。また腫れを伴うのも症状の一つで、進行すると腫れを原因とする血行不良やしこりを引き起こします。
アキレス腱炎の悩み
アキレス腱炎を発症すると、足を動かすだけでも痛みが起こるようになります。運動能力の低下は見られないまでも、痛みが続くため運動も日常生活も困難になりやすいのです。アキレス腱炎の主症状である痛みは、スポーツの現場では我慢すべきものとして指導されていることが多々あります。しかしアキレス腱炎を治療せずに、痛みを我慢して運動を続けていると炎症を起こした組織が繊維状の瘢痕組織に置換されてしまう場合があります。瘢痕組織に置換された組織は元通りに再生しなくなる為、アキレス腱炎は我慢すべきではない障害といえます。
アキレス腱炎の予防
アキレス腱炎を予防するには、運動前のストレッチと運動後のアイシングで炎症を防ぐことが効果的です。ふくらはぎのひらめ筋を伸ばすストレッチは、アキレス腱の負担を軽減する効果があり、アキレス腱のスポーツ障害を予防する為には欠かせないものと言えます。運動後のアイシングは炎症を防ぐ為には欠かせないものなので、忘れないようにしましょう。
アキレス腱炎の治療
アキレス腱炎の治療に当たっては、運動を休み幹部を安静にしておくことが重要です。痛みを抑えるための消炎鎮痛剤の投与や患部のアイシングを続け、痛みが引いたら温熱療法で血行を促進していくのが基本的な治療法です。治療開始から1~2週間ほどで症状は好転します。完治後は、練習メニューの見直しなどの再発予防策を講じて行くことが大事です。