かたい筋肉がすべての原因
体の悩みが1つではなく、2つ、3つとある人が多くいらっしゃいます。お医者さんにみてもらっても「特に異常はありません」とか「様子を見ましょう」、と言われておしまいだとか。
でもそんなあらゆる不調、「慢性的に筋肉が固くなっていることが原因」だとしたら “つじつま” があうんです。
筋肉の中には、
- 血管(栄養、酸素、体温を全身に運びます)
- リンパ管(老廃物や疲労物質を回収します)
- 神経(体の状態を連絡する係です)
が流れています。その筋肉がギューッと固くなってしまうと、
- 栄養や酸素が届かないので、体の修復が進まない
- 体温が届かないので、手足など末端が冷たくなる
- 老廃物など不要なものが回収されず、体内にたまる
- 神経伝達が悪くなるので、不調の情報や修復の指令が伝わらない
ということです。
「疲れがとれない」からといってサプリメントをたくさん食べても、栄養が全身に届かなければ元気になりませんよね?「冷えるから」といって温かいものを食べても、熱(体温)が全身に届かなければ手足は冷たいままですよね?
昔と違ってサプリメントをとっている人がこんなに増えているのに、どうして元気な人がこんなに少ないのでしょう。栄養が足りないから元気じゃない、のか、栄養はあるのに届かないから元気じゃない、のか。
筋肉がゆるめば血行がよくなります。栄養や酸素が全身に届くので体の回復が進みます。体温が全身に届くのでぽかぽかな体でいられます。
ぽかぽかな体は体内酵素が活発になるので、代謝がよくなります。ぽかぽかな体は外敵に強くなるので、風邪やインフルに負けません。
リンパが老廃物を捨ててくれるので、キレイな体でいられます。リンパが疲労物質を捨ててくれるので、元気でいられます。リンパが余分な脂肪を捨ててくれるので、スマートでいられます。
神経伝達がスムーズになるので、どこが調子が悪いかを脳が察知できます。脳から修復の指令が飛ぶので、すばやく修復がおこなわれます。
体がガチガチにかたい人と、グニャッとやわらかく曲がる人。どちらが健康かわかりますよね。その通り、日ごろから筋肉をほぐすことはとても大切なのです。
そもそも筋肉が固くならなければよいのでは?
固くなった筋肉をゆるめることはとても大切。でも、そもそも筋肉が固くなるのを防げばいいのでは? と考えますよね。
まず、筋肉が固くなることは悪いことではありません。筋肉は固くなったり柔らかくなったりしながら、私たちの体を動かしています。物を持ったりチカラを入れれば筋肉は固くなる。物をおろしたりチカラを抜けば筋肉は柔らかくなる。ごく当たり前のことです。
問題なのは・・・
チカラを入れていないのに、筋肉がゆるまない
問題なのは、チカラを入れていないのに筋肉が固いままであること。チカラを抜いたのに筋肉が柔らかくならないこと。
たとえば、寝転がっている時は筋肉はいっさい必要ありません。なのに、肩や首やこったまま、ふくらはぎはむくんだまま、ではないですか?
チカラがいらない体勢なのに、筋肉がゆるみきっていない。なぜ筋肉がちゃんとゆるまないのかというと・・・
ストレスが筋肉を固くしているから。
ストレスを受ける
⇒ 自律神経の中の交感神経がはたらく
⇒ 筋肉が固くなる
リラックスする
⇒ 自律神経の中の副交感神経がはたらく
⇒ 筋肉がやわらかくなる
これは、私たちの体を守っている自律神経のしくみ。ここでポイントなのは、「イヤだなぁと感じることがストレス」ではない、ということです。
筋肉が硬くなるのは、さまざまなストレスが原因
ストレスとは心や体に与えるあらゆる刺激のこと。うれしいことも、イヤなことも、ストレスなんです。
「明日から会社かぁ、イヤだなぁ」も、
「明日から海外旅行だ!」も、
「明日は部長と一日一緒かぁ。気が重いなぁ」も、
「明日はあの人と初デート。すごく楽しみ!」も、すべてストレスです。
逆に、ストレスを感じない、つまりリラックスしている状態は、まったく変化のない状態ですね。ぽかぽか陽気の中でイスに座ってウトウトしている状態、などでしょうか。
ストレスも悪いことでなく必要なもの。問題は、ストレスが多すぎること。ストレスとリラックスのバランスが崩れていること、です。そこで・・・
硬くなる筋肉の対処法
ストレスが多いと慢性的に筋肉が硬くなる。これが、さまざまな不調の根本的な原因です。
「疲れるようなことをしていないのに、どうしてこんなに体が重いの?」と感じる人も多いでしょう。その原因もストレスです。筋肉が硬くなるのを防ぐにはストレスを減らすのが一番。といっても、なかなか難しいのではないでしょうか?
筋肉をほぐす方法
ストレスを減らすのは難しいので、こまめに筋肉をほぐして体の流れを良くすることが大切です。
ストレッチをする、マッサージをする、お風呂にゆったりと入る、軽い運動をして普段使っていない筋肉をほぐす、など。息を吐くことも、副交感神経をはたらかせて筋肉をほぐす方法のひとつ。遠くにあるろうそくの火を消すイメージで、細く長く息を吐きましょう。