治療には保険診療と自由診療がありますが、それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、ご自身の体調改善に役立つ治療を選択してください。
保険診療は保険証を提示することで、1~3割負担のみで治療が受けられます。
整骨院は病院ではないので保険証を使える症状や治療法にかなりの制限があります。全てを保険診療で治療できるという認識は間違いです。
どんな症状が保険診療の適用になるのか、一般の方にはわかりにくいシステムですのでご説明します。
骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷 の5つです。
挫傷(ざしょう)とは筋肉由来によるもので、肉離れなどがこれに当たります。
肩こり・頭痛・疲労・だるさ・耳鳴りなど原因がケガではない症状
病気が原因による症状
交通事故の後遺症など、ずっと昔からある症状
脳疾患の後遺症による慢性的な痛み
仕事中や通勤もしくは帰宅途中で発生したケガ
現在、病院に入院中の方への施術
保険診療を受けるには患者さん自身が「いつ・どこで・どのようにして・どこを痛めた」ということを説明できなければいけません。
例えば、「サッカーの練習中に転んで足首を捻った」「玄関でつまづいて手を突いた時に手首を痛めた」などの理由が必要になります。
保険診療で認められている治療法は、電気治療・冷やす・温める・後療法(極簡単なマッサージ)のみです。
・一部負担のみで治療が受けられる
・国家資格有資格者が治療を行うので安心
・1回あたりの治療効果が低い
・ケガのみが対象で、肩こりや内臓疾患などケガではない症状には適用できない
・痛いところしか治療できない健康保険組合の取り決めがある
・痛みを根本から治療する方法がわかっていても、その治療はできない
・最大3か所までしか対応できない
・後日、患者さんの自宅に保険組合から医療照会が来る場合がある
・予防目的のメンテナンス治療はできない
・治療範囲が非常に狭いため、根本治療をできない
保険診療は制約が非常に多いため、これのみで患者さんの望む結果を得るのは現実的に無理です。保険診療は最低限度の治療とお考えください。
自由診療では、保険が適用にならない根本治療をおこなうことができます。
鍼灸治療・各種運動療法・テーピングなどがこれに当たります。
ケガ・病気など原因を問わず、すべての症状
なし
・1回あたりの治療効果が高い
・保険診療ではできない本当の原因部分に施術ができる
・治療内容や治療個所の制限がない
・ケガ・病気を問わず治療できる
・保険組合からの医療照会が来ない
・予防目的のメンテナンス治療ができる
・無資格者でもできるので(鍼灸は除く)、治療技術や安全面で心配な点がある
・保険診療より自己負担が多い